会社の経営が行きづまり、会社がパソコン、コピー機や電話機等の事業に必要な機械類、営業用自動車等のリース物件を使用していることはよくあります。
この場合、リース物件を提供しているリース会社とのリース契約がどのようになるのか、リース物件の返還義務が発生するのか、月々のリース料の支払いはどうなるのか、会社の経営者が自分の知識で判断することができないことは通常です。
そこで、ここでは、会社破産の申立てに伴うリース契約の適切な対処法を解説します。
会社破産の申立てに際し、まず会社経営者がやるべきこと
会社の経営者は事務担当者と協力し、会社内にある物件のどれがリース物件であるか否か、リース物件の特定をしなければなりません。
リース物件にはリース会社名や契約番号等の記載されているシールが貼られていることが多いです。
会社の破産申立てをする場合、申立代理人からはその物件が会社の資産なのかリース物件なのか、必ず確認されますから、会社経営者や事務担当者は、すぐにこの特定作業にかかり、リース物件が他に持ち出されないように保全の措置を講ずる必要があります。
そして、申立て後に裁判所から選任される破産管財人が円滑に破産管財事務を行えるようにしなければなりません。
当事務所では、会社破産の申立てのご依頼を受けた場合にはすぐに現地に赴き、リース物件の保管場所、保管状況を確認していますが、会社経営者や事務担当者が事前にこの点について特定をしておいて下さると、裁判所や破産管財人に正確に上記の点について報告することができ、次の作業がとても楽になります。
リース契約の確認
当事務所は会社経営者から会社破産の申立てをご依頼される時、会社経営者や事務担当者から、そのリース物件についての会社とリース会社との間のリース契約書の提出をしてもらっています。
破産開始決定後もそのリース物件を使用する必要のある場合、もしくはそのリース物件が高価な物である場合には、現地でリース物件の確認をすると共にリース契約の内容により、今後の使用が妥当か否か、保管場所や保管方法が現状のままでよいかを判断する責務が会社破産の申立ての代理人となる弁護士に課されているからです。
又 会社破産の申立てをした直後に、リース会社にもすぐに申立ての事実を伝え、リース物件の返還をどのようにするかを協議しなければならないからです。
リース物件の返還に際し考えておかなければならない法的問題
リース契約は、原則、破産手続きの決定により、何らの影響を受けず、破産手続外で自由な権利行使が可能な別除権と考えられています。
破産管財事務に必要のないリース物件は、破産開始決定前に会社経営者がリース会社に返還しても特段、その後の破産管財人の破産管財事務に影響はありませんので、当事務所では会社経営者と協議の上リース会社に連絡をし、返還することにしています。
しかし、リース物件の返還に疑義がある場合には安易にリース会社の権利行使に従うのではなく、破産管財人にその処理を委ねたほうがよいこともありますので注意する必要があります。
リース物件に価値がないような場合、リース会社は、リース物件の所有権放棄を主張することが、まま、ありますが、リース物件の保管費用や廃棄費用の負担のことで合意ができなければ、安々とこれに応ずるべきでは ないものと思われます。
又 リース物件の引揚げ費用について、リース契約において引揚げ費用がリース物件を使用している者の負担となっている場合がほとんどですが、この引揚げ費用は破産開始決定後、優先権のない一般破産債権になるにしか過ぎませんのでリース物件を使用している会社が負担すべきものではなく、拒否すべきです。
さらに、パソコンとサーバー等との情報機器をリース会社に返還する場合には、これらの中には個人情報が入っていることもありますので、これらの個人情報が外部に流出しないよう、ハードディスク内のデータを消去しなければなりません。
破産管財事務に必要となるデータにつきましてはUSBメモリーやハードディスク等にそのデータを移管しておくことが必要です。
サーバーや事務機につきましては、保守業者との間に保守契約が締結されていることがありますが、これを解約する必要があります。
会社経営者がリース契約の連帯保証をしている場合
会社の経営者個人が会社とリース会社との間のリース契約について、連帯保証をしている場合があります。
この場合は会社が自己破産をしても残存のリース債務について連帯保証責任があります。
リース債務があまり多くなければ、リース会社との間で話しあいをし、分割にて支払えばよいのですが、その額が多額であるか、もしくは他にも負債があれば、裁判所に自己破産の申立てをして、免責決定を得て債務を免れるしか方法がありません。
会社の倒産時に弁護士を介入させる重要性
会社の倒産時には、リース契約の処理ばかりでなく、多くの解決すべき問題が発生し、会社経営者1人のみで、これらの問題を解決することは不可能です。
破産法や民事再生法に精通している弁護士にその処理を依頼すれば、その処理も円滑になされ、会社経営者お1人で悩むことはありません。
この意味で会社倒産時に弁護士に依頼することは、会社経営者ご自身の今後の生活の立て直し、再建のためにも重要なことです。
まとめ、当事務所の対応
当事務所は設立以来、既に50年以上の歴史を有する古い事務所の1つで、今までに静岡県内における会社破産について多くの経験を有し、当事務所には各種の会社の破産例についての解決例と法的知識が蓄積しています。
リース物件の返還やリース契約の解約のことでお悩みの方はお気軽に、当事務所にご連絡ください。お電話を下されば、会社経営者の皆様方の お悩みはいくらかでも晴れることと思います。

